20世紀の初頭。明治から大正にかけ、逓信大臣、内務大臣、外務大臣などの要職を歴任した政治家の後藤新平は、次のような言葉を残しています。
「金を残すのは下、仕事を残すのは中、人を残すのは上」。
この言葉はまさに、人間の正しいあり方について示唆しています。お金だけを求めるのではなく、仕事だけを残すのではなく、後世のことを考え、人を育てて人を残す。それが結果的に、次世代を切り開くことにつながります。
しかし実際には、お金や仕事を残すことばかりに熱中し、人を残すことができていない状況が、あらゆる場面で見受けられます。その背景にあるのは、社会に対する貢献よりも、自分や周囲を優先する姿勢ではないでしょうか。
このままでは、次世代の人材が育成されることなく、時代だけが進んでしまい兼ねません。本来であれば、人の心を楽しませ、清くし、高めるための活動であるビジネスも、それだけでは一時的な価値の提供にとどまってしまうのです。
では、どうすればいいのか。大切なのは、次世代に人を残すための仕組みづくりです。産学連携、企業間の協力など、新しい価値を生み出し、人を育てるためにできることはたくさんあります。そういった活動に対し、真摯に向き合うこと。
そのうえで、これまでの伝統を継承し、発展させていくのです。伝統を継承するには、温故知新の精神のもと、昔から行われてきた活動からあらためて学び、新しい知識や見解につなげていくことが大切です。
そして、過去から学び、新しい知識や見解へとつなげる役割を担うのが、AsiaPressです。次世代のメディアとして、これからの社会に必要な「独創性」「先見制」「実行力」「リーダーシップ」を兼ね備えた人材を育てるために、最適な情報を提供してまいります。
お金だけを残すのではなく、仕事だけを残すのではなく、次世代に人を残すメディアとして。AsiaPressは、社会への貢献に知恵と情熱を傾けつつ、より価値のある有益な媒体であり続けることをここにお約束いたします。