会見記録/日本記者クラブ JapanNationalPressClub (JNPC)
研究テーマ:私の歩んできた道
Title:Nobel Prize Winner in Physiology or Medicine / Professor Emeritus, Kitasato University
日時:2016年5月25日
2015年ノーベル生理学・医学賞受賞者の大村智 北里大学特別栄誉教授が「私の歩んで来た道」題して人類への貢献となるエバーメクチンはゴルフ場で見つかった。
そのゴルフを始めたきっかけは「夜眠れなくなった」ことがあり、精神科の医師より「パチンコかゴルフか、何か研究以外で没頭できることをしなさい」
と言われゴルフを始めたという。そこから5年でハンディ5までとなりゴルフ場でエバーメクチンの微生物採取を行い発見されたことに驚きました。
世界で年間2億人もの人々を病魔から守り、それと同時に産学連携でのパイオニアとしても知られ、伝統ある北里研究所を再建した。
再建を決断した際に夫人より「あなたはいつも給料の安いところに行く」と言われた。その時の約束が「研究をやるのが条件ですよ」と付け加えたという。
優しい笑顔で話をされました。内助の功が垣間見えました。
人との出会い、人脈でノーベル賞をとられたと言われた。「金を残すのは下、仕事を残すのは中、人を残すのは上」という、政治家後藤新平の言葉があるが、この言葉が根底にあると語る。
美術館のような多くの絵に囲まれた「絵のある病院」の北里大学メディカルセンターが誕生した。
「ただ病気を治すだけではなく、人の心を癒し、文化を担う場所にしたかったと大村博士はねらいを語る。
基礎研究にも注力しながら研究に取り組み、「研究は自分が面白いだけではだめで、世のため、人のために役立つものでなければ」との大村博士の言葉に「研究を経営する」ことも学者の重要な使命との話に比類なき研究を支えるための真摯な情熱を感じた。
この記事へのコメントはありません。